マントラは確かに助けとなる。
心の奥から湧き上がる「裸の言葉」ならば、それが嘆きの慟哭であっても力となる。
マントラは確かに舟となる。
その者を乗せ大海を渡ることができる。
でも、その舟には帆はなく、オールがあるのみ。
そのオールを使うのは、その者だ。
マントラは確かに良い道具となる。
あなたが今まで切り開いた道の先端に、速やかに戻してくれる。
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いつも、全ての音に耳を傾け続ける。
くる日も、くる日も耳に訪れる全ての音に耳を傾ける。
気が散ればまた、聞くことに戻り、また気が散れば聞くことに戻る。
人の日常がそうであるように、聞くこともまた私達の自由にはならない。
それでも、時間の許す限り「聞く」ことに専念する。
やがて、それらの音が一つになって聞こえる時がくる。
それらの音が消える時がくる。
その時、集中が訪れる。
その時、その者がマントラになっている。
そして、時がくればそこに一つのマントラが聞こえてくる。
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